井上竜仁です。元音楽教師です。
子供たちの心は感動体験によって飛躍的に成長するといわれています。学校教育の中で子供たちの心を豊かにし、人間形成を図るという意味で音楽科の役割は大きいのです。
学習指導要領では、音楽に対する豊かな感性と幅広い音楽感の育成を重視、合唱や合奏などの一斉指導が中心だった教授法を改め、即興的な音楽表現などを通じ子供たちの主体性と創造性を伸ばすことを目指しています。
かつて、1990年代初頭の文部省(現:文部科学省)の調査官(音楽科)は「1週間に1~2時間という少ない時間の中で、音楽の良さや美しさをどう伝えていくのかが音楽科教育の課題」と指摘しました。
クリエイティブな精神を育て、内在する音楽的な衝動や欲求を引き出すことが大切です。
個性を伸ばすという点については、他の子供との比較においてではなく、一人ひとりの子供にどう音楽的な充足感を得させるかという点に立脚したいところ。
発表など個性を発揮できる場を作ってやる必要がありますね。